

目次
最近耳にすることがとても多くなった「水素」、具体的には「水素水」や「水素風呂」という名称に含まれる形で「水素」というフレーズを耳にすることが増えました。
また「水素」には「効果がある」「効果がない」という両方の意見があり、それぞれそれなりの根拠に基づいて説明がなされています。
「水素」も、これまで現れては消えていった数々の健康・美容成分の一つなのか、それとも画期的な効果を持つ成分なのか?

健康・美容成分としての「水素」とは?


水素について調べ始めて分かったのは、健康・美容成分として語られる場合の「水素」という言葉自体が誤解されやすいというか分かりにくい「用語」だということです。
「水素」と一口に言っても、水素原子もあれば、水素原子が二つくっついて出来る水素分子(H2)もあります。
また「水素イオン」や「マイナス水素イオン」、「水素」という言葉は入らないものの水素分子が含まれた「アルカリ電解水」という物質も存在します。
これらの「水素」関連物質が、漠然と「水素」として語られる場合、その効果の有無等の説明が全く異なるものとなるのは当然です。


そして通常、自然界に存在する「水」の中に「水素分子」は含まれていません。
さらに言うと、水の化学式は「H2O」ですので、「H2」つまり「水素分子」と「O」つまり「酸素分子」で構成されているわけですが、体内で「H2O」が分離し「水素分子(H2)」と「酸素(O)」になることもありません。

水素に圧力を与える等、いくつかの方法で、水(H2O)に水素分子(H2)を加えることが可能であり、水に水素分子を加えることは、技術的にはそれほど難しくはありません。
また、どのような方法で、水(H2O)に水素分子(H2)を加えたとしても、水に含まれる水素分子の量(濃度)が同じであれば、同様の効果が期待できます。
ちなみに、水(H2O)に水素分子(H2)を加えても、水と水素分子が「合体」してひとつの物質になってしまう様な事はありません。


「水素」にはどんな効果があるの?

効果その①抗酸化作用

人体は酸化することで老化するため、抗酸化作用を持つ物質を体内に取り入れることで老化を防止できます。
酸化の例としてよく上げられるのは、切り口から茶色く変色していくリンゴで、人体内でも、酸素や糖分を取り入れ、エネルギーを生成する過程で酸化つまり老化が起きています。
活性酸素には遺伝子を損傷する作用も持っているため、肌の老化等、見た目上の問題ではなく、増えすぎた活性酸素は病気を引き起こす可能性もあります。
ビタミンCと水素の抗酸化作用の違いは?
「抗酸化作用」を持つ物質の代表選手といえば「ビタミンC」ですが、「水素」の持つ抗酸化作用はビタミンCほど強いものではありません。
かといって、抗酸化作用において、水素がビタミンCより劣るとは必ずしもいえません。

水素はそのサイズの小ささによって、ビタミンCを始めとする、その他の抗酸化物質が入り込めなかった脳や卵子といった部位で作用することが可能で、人体中に隈なく抗酸化作用を及ぼします。
さらに、水素は活性酸素の中でも、特に酸化力の強い、つまり老化や健康へ悪影響を与えやすいタイプの活性酸素にのみ反応するという特徴を持っています。
酸化力の弱い、放置しておいても特に問題の少ないタイプの活性酸素は「無視」し、酸化力の強い、除去することが必要な活性酸素にのみ反応するので、効率的な活性酸素除去が可能になるというわけです。

また最近の研究で、酸化は炎症やアレルギーと密接な関わりがあることが解明されつつあります。
抗酸化作用により酸化を食い止めることで、酸化によって引き起こされた炎症やアレルギーを抑える作用が期待できるというわけですね。
また、日焼け止めクリームに含まれる「反射剤」も、光と水に反応し酸化を引き起こしますので、人体中に隈なく抗酸化作用を及ぼす水素は肌の抗酸化においても有効といえます。

二日酔いの頭痛やむかつきも分解しきれなかったアルコールのもたらす活性酸素によるものなので、飲みすぎた夜等は寝る前に水素水を摂取することで症状が軽減されるでしょう。
効果その②疲労軽減効果

水素水には疲労軽減効果があるといわれ、アスリートにも取り入れられ始めています。
具体的には、運動時に乳酸が溜まりにくく、筋肉疲労が少なくなることが確認されています。
疲労軽減効果については、まだ研究段階である要素も多いですが、アスリートといわずとも、日常生活の疲労回復に先物買いで水素を取り入れてみるのもいいでしょう。
効果その③脂肪代謝効果
最近の研究で、水素分子は脂肪代謝を行うたんぱく質の生成を若干促すことが分かりました。
水素のみで大きなダイエット効果までは望めないかも知れませんが、多少ダイエットの手助けとなるかも知れませんね。
効果その④適切な遺伝子スイッチング

遺伝子には、様々な命令系統が備わっています。
命令の中には人体にとって有益なものもあれば、有害なものもあります。
例えば「脂肪を燃やせ」という命令や、「炎症(アレルギー)を起こせ」という命令などです。
太っている人にとっては「脂肪を燃やせ」は実行させたい命令ですし、誰にとっても「炎症(アレルギー)を起こせ」は眠らせておきたい命令ですよね。
まだ研究段階ではありますが、水素はその命令系統を適切に統御し、スイッチングする作用を持っているのです。
さらに言えば、痩せている人にとっては「脂肪を燃やせ」は必要のない命令ということになりますが、その場合、水素は痩せている人の命令系統に「脂肪を燃やせ」との命令を発するような統御は行いません。
つまり、水素はその人間にとっての「適切な状態」を把握しているかのように振る舞い、命令系統を適切に統御し弱点を補うように働くということです。
あくまで弱点を補うのが水素に認められる効果だから、「適切な状態」からの更なる強化を担うわけではありません。

水素の取り入れ方・水素水の選び方

水素の持つ効果が分かったところで、次はその取り入れ方です。
世に数多く出回っている「水素」関連商品の内、どのような製品を選択することで期待する効果を得られるのでしょうか?
以下で詳しく見ていきましょう。
水素の取り入れ方①水素水


まずは、水素関連商品の代表選手「水素水」についてです。
水素水は飲用により、ダイレクトに体内に水素を取り入れることで効果を表します。

水素水は飲用後、約10分で血液等に溶け込み、臓器を始めとする全身に行き届きます。
そして不要な水素は約1時間で呼吸から水素ガスとして排出されます。
水素は胃酸や消化酵素に溶けたり、消化されることはありませんので、呼吸によって排出されない限り、体内を巡ります。
ただ、玉石混交が水素水市場の現実ですので、効果のある製品ををきっちりと選択しなければお金の無駄にもなりかねません。
以下で信頼できる水素水製品の選び方のポイントについて見ていきましょう。
水素水製品の選び方①水素分子が含まれた水素水を選ぶ

冒頭でお伝えしたように健康・美容成分としての「水素」とは「水素分子」の事ですので、まずは「水素イオン」や「マイナス水素イオン」「活性水素」「プラズマ水素イオン」といった似たような名前の「水素関連物質」ではなく、「水素分子」が含まれた水素水を選択することが重要です。

水素水に含まれる水素濃度は「ppm」という単位によって表されます。
症状によっても必要となる濃度は異なりますが、0.5ppm~0.8ppm以上であれば、比較的高濃度の水素水と言えるでしょう。

水道水の中にも水素は含まれる?!
ちなみに、水素水の効果を疑う意見の中に、「水道水にも水素分子は含まれている。水道水に健康効果がない様に、水に水素分子を加えた水素水にも効果があるはずはない」というものがあります。

確かに水道水にも水素分子は含まれています。
それは空気中を漂っている水素分子が水道水に融け込んだものです。
ただ、人為的に「水」に「水素分子」を加えた「水素水」と、空気中を漂っている水素分子が偶然に融け込んだ水道水とでは、含まれる水素分子の濃度が全く異なります。
つまり、水道水に含まれる極微量の水素分子では、健康等への効果は得られないということになりますし、水素水製品を選ぶ際にも、水素濃度が重要であるということになります。
水素水製品の選び方②アルミパウチ容器の水素水を選ぶ


続いてのポイントは水素水を入れた容器です。
水素はとてもサイズが小さくペットボトル容器では、未開封状態でも、どんどん水素が抜けていってしまいます。
そのサイズの小ささ故に、人体中に隈なく抗酸化作用を及ぼせるのでしたね。
水素は空気中に逃げていく性質を持っているので、容器内に空気が含まれている場合、容器内の空気中にも水素が逃げてしまいます。

アルミは水素を通しませんし、パウチタイプであれば、一旦開封しても空気を締め出した状態で、もう一度密閉可能です。
空気に触れた状態では、水素はどんどん空気中に逃げ出してしまいますので、パウチタイプ以外のアルミ容器に入った水素水を飲む場合、出来るだけ早く、遅くとも3時間以内には飲みきった方がいいでしょう。
超高濃度水素水もある!
耐圧性のあるペットボトルなら、1.6ppmを超える水素水が作れますよ!


私が実際に測った平均の濃度は3.5ppmだよ!アルミパウチの3倍~!!
セブンウォーターエクストラはコスパもNO.1でした!
水素水を暖めたいときは湯せんしよう

ちなみに水素水は加熱調理等に使用することも避けたほうがいいでしょう。
水素は比較的加熱に強い気体ではありますが、それでも加熱によっていくらかは空気中に逃げてしまいます。
冬場など、どうしても温かい水素水を飲みたい場合は、アルミパウチごと湯せんすることで、逃げ出してしまう水素量を最小限に抑えることが出来るでしょう。
また、水素水製品の中には、「水素分子が抜けにくい」ことを売りとした製品も存在します。
技術的には、水素ガスの泡を極小(1mmの1万分の1程度)の「ナノバブル」という状態とすることで、水に水素分子を長時間留まらせることが可能となります。
水素水を短時間で飲みきることが難しい方にとっては、水素がナノバブル化された水素水を選ぶことが、選択肢に入ってくるというわけですが、水素のナノバブル化にはそれなりの技術を要します。


「ナノバブル」という用語は定義を曖昧に業者の都合の良い様に使われる傾向もありますので、製品選択の際には注意も必要です。
また、サンゴカルシウムや牡蠣カルシウムに水素を吸蔵させた製品の水素濃度は不十分であることが多く、シリカ(二酸化ケイ素)には水素は吸蔵されませんので、そういった製品にも注意が必要です。
※水素水のディープなお話し①

数多くの製品が出回る水素水ですので、水素水についてのディープなお話しを2つさせていただきたいと思います。
まずは水素関連商品として語られることもある「アルカリ電解水」についてです。
「アルカリ電解水」には水素分子が含まれています。
水素分子が含まれているのであれば、いわゆる「水素水」と「アルカリ電解水」とはどう違うのでしょうか。
その違いは「アルカリ電解水」に含まれている水素分子は、「水」を分解することによって生まれているという点にあります。
つまり、存在している水にあとから「水素分子」を加えたのではなく、「水」そのものを分解することで水素分子を生じさせているということですね。
水を分解するときの電極には金属が使用されますので、「アルカリ電解水」には、分解のため使用された金属や、アルカリが含まれていることが多く、変な言い方ですが「水素水」としての純度に疑いが残ります。

※水素水のディープなお話し②

ディープなお話し二つ目は、「酸化還元電位」についてです。
水素水製品のパッケージに記載されることもある「酸化還元電位」とは、簡単に言うと、水に含まれた酸素の量を表すものです。
酸素が多いと「酸化還元電位」の数値はプラスになり、少ないとマイナスになります。
水素は「酸化還元電位」の数値をマイナスにする作用を持っているため、「酸化還元電位」の数値が低い水は、水素が多く含まれるといわれ、水素水製品選びの一つの指標となる場合があります。
ただ、「酸化還元電位」の数値はアルカリ性に傾いた水や、水素以外の物質を加えることでもマイナスとなるため、単純に「酸化還元電位」の数値のみでは「水素水」に含まれる水素の量は測れませんので、注意が必要です。

水素の取り入れ方②水素風呂

「水素風呂」といっても、湯船に水素水をためて、沸かすわけではありません。
水酸化マグネシウムといった「水」と反応し水素を発生させる物質を湯船に入れることで、湯船のお湯の中に水素分子が含まれた状態となります。
ちなみに、水素を発生させるとして、窒化ホウ素入りの入浴剤も販売されていますが、窒化ホウ素では水素は発生しませんので、ご注意ください。
水素水の説明の中で、「水素は比較的加熱に強い気体」とお伝えした通り、お風呂程度の温度であれば、一定時間、水素分子はお湯の中に留まっていられます。
「水素風呂」に浸かるだけで効果なんてあるの?とお思いになるかも知れませんが、お伝えしてきたように、水素はサイズがとても小さいですので、水素風呂に浸かると10分と経たずに、体中が水素で満たされます。
「水素風呂」の効果については研究途上ではありますが、水素効果を知った今となっては、体中が水素で満たされるのはなんだかとても気分がいいですね。

水素の取り入れ方③水素化粧品
日焼け止めクリームに含まれる「反射剤」が、光と水に反応し酸化することを防ぐためには、水素化粧品を使用することが有効です。
水素の安全性について

水素はサイズが小さく、体中に簡単に行き渡ることをお伝えしました。
その特性ゆえに、人体中に隈なく抗酸化作用を及ぼすことも可能となるのですが、そんなに体中に水素が行き渡って危険はないのでしょうか。
結論から言うと、水素は安全です。
以下でその理由について見ていきましょう。
水素の安全性①燃えたり爆発したりはしない
「水素」と聞くと、「水素爆発」とか「燃える」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、水素が火と反応して、爆発したり燃えるのは、密閉空間で4%という高濃度となった場合です。
当然ながら、「水素水」に火を近づけても燃えません。
ただ逆に言うと、「密閉空間で濃度4%」の条件が揃えば危険性があるわけです。
「水素が高濃度=良いこと」の単純な図式で、過剰な水素ガスを発生させる水素風呂製品や水素ガス発生器を販売する業者がないわけではないので、その点にだけは一定の注意が必要となります。
水素の安全性②厚生労働省に食品添加物として承認されている

水素は安全な食品添加物として厚生労働省に承認されています。
水素は活性酸素が過剰に発生している場合等、働きどころがあれば、体内でその効果を表し、働きどころが無ければ呼吸を通し、たちまち去っていきます。
体内に蓄積される恐れもないという意味で、その安全性は極めて高いと言えますし、水素は体内のその他の物質と反応して有害な物質に変化したり、発生させたりすることもありません。
そしてその安全性ゆえに、さまざまな分野での水素の活用が広がっているのです。